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お茶の水JAZZ祭
     
TOP : ★★ジャミング・ホット・セブンの再結成(文:石井久義)パート2
投稿者 : webmaster 投稿日時: 2020-03-23 (84 ヒット)

 

(パート1より)

 

閑話休題


バンマスのこと

 

どこのバンドにもバンマスはいる。バンドのまとめ役・司令塔の役割として必要な部署だ。

わがバンドのバンマスは当時、一番年の若かった和泉寿時氏にその重責を担ってもらった。というのも、彼がメンバーの中で一番デキシーに精通しており、しかもピアノの技術も突出していたからである。

本当によくやっていただいた。自宅のパソコンには楽譜制作ソフトを購入し、選曲から編曲、さらにはアドリブの譜面まで作ってもらったのであった。

CDも国内外を問わず、購入し、メンバーにコピーして、配布してくれた。(スミマセン。やってはいけないことですよね)

だれよりもデキシーを愛し、だれよりもジャミング・ホット・セブンを愛した男だった。

ところが、好事魔多し。2013年夏ごろにすい臓がんを発症し、闘病生活に入ってしまったのである。

しばらく休部がつづいた。

そして、2015年1月21日、赤坂での単独ライブに夫人に付き添われて観客として来てくれた。

途中、1曲だけ飛び入りで演奏をしてくれた。

しばらく休んでいたにもかかわらず、相変わらずの腕前だ。

それを見た夫人が、それまでの看病の苦労を思い出してか、よくぞここまで回復してくれた、と思ったのか、涙、涙 ……、一緒にプレイしていたわれわれも、もらい泣きするところだった。

それにしても感動的な一夜だった。一生忘れないと思う(一生といっても、私の場合はあと数年しかないですがね……)。

その後、病気は回復し、彼はライブに、練習にと以前と変わらず八面六臂の活躍をしていた。

その回復は、表面上だけだったかもしれない。

2016年2月の某日、朝9時ごろ、私の携帯が着信で震えた。

画面を見ると和泉氏である。2、3日前、入院先の彼と電話で話をしたばかりだった。

「石井さん、暇だよー。デキシーしたいよー」

と、元気そうな声だった。

また暇つぶしの電話かな、と思い電話にでると。

「もしもし。和泉の家内ですが」というもの。

一瞬、ヤバイ、と思った。

案の定、訃報だった。

2月15、十六日に通夜、告別式がいとまなれた。

ゆっくりと彼岸で休んでいてください。そのうちわれわれも遠からずそちらに行くから。その時はまた一緒にデキシーをやりましょう。

彼くらい、献身的にバンドのためを思って尽くしてくれた人はいない。彼の代わりのバンマスは考えられない。

と、いうことで今のバンドにはバンマスは敢えて、置いていない。


トラディショナルな建物でトラディショナルなジャズを演奏する

――熊本八千代座でチュウーズデイ・ハーモニーとの共演――

 

 木村夫人広子さん(作詞家・阿木燿子、昭和43年卒、W&SのOG)が主宰する混声合唱団「チュースデイ・ハーモニー」というグループがある。

メンバーはノベンバー・イレブン及び木村氏と広子さんそれぞれの事務所のスタッフを中心に広子さんの友人を含めた10人くらいで活動しているグループ。

 そんな彼女ら(ほとんどが女性で男性は1人乃至2人)とわれわれが共演することになった。

 2011(平成23)12月12日、われわれは、熊本・八千代座に一緒に出演した。

八千代座とは、熊本県山鹿市にある芝居小屋。1910(明治43)に建設され、1988年に国の重要文化財に指定された。その後復元修理が行われ、2001年に竣工した。

この八千代座の開場百周年記念イベントに呼ばれたのである。

しかもその一週間前には、あの坂東玉三郎さんの舞台があったばかりの同じ処での演奏会である。

こんな伝統ある舞台に立てるなんて、夢にも思っていなかったから、感激するし、感動もした、と同時に物凄く緊張したのも事実である。

しかも、若く、美しいお嬢さんたちに囲まれての演奏である。楽しくないわけがない、というのが本音である。

演奏会のエンディングでは、いつものとおり、アンコール曲として「聖者の行進」を演奏。花道(芝居小屋なので立派な花道がある)を行進しながら、舞台を下がったのは行進曲から発展したデキシーランドジャズにふさわしい演出だった。

W&S=ホワイトアンドセピアズ(軽音楽クラブにあった女子ハワイアンバンド。彼女はそこでスティールギターを弾いていた)

 

余談。

その夜の食事会のことも忘れられない。

チュウーズデイの女性たちとの楽しいひとときもさることながら、私にはいままでに食べたこともない、熊本名物の最高級の馬刺しと、これも最高級の牛のしゃぶしゃぶ肉。それは空前絶後のおいしさだった。

その美味しさをここでお伝えしたいのだが、残念ながら、今の私にはそれを伝える筆力は持ち合わせていない。悪しからず。

 

 チュウーズデイ・ハーモニーとは、それ以前から共演はしていた。

ノベンバーでのライブのときは、コーラスのメンバーはそれぞれ、厨房の中にいたり、ウエイトレスとして、接客していて、いざ出番になると、ユニフォームに着替え、バンドと一緒に歌いだしたりした。

サプライズ演出である。

当然、広子さんもその中にいて、歌っていた。

 


プロフェッサー後屋敷

 

 私は、前の職場を定年退職し、その後の再就職先は、大田区の図書館であった。指定管理者制度を取っていて、民間の会社が行政から請け負って、管理、運営をしていた。私はここで10年ほど働いていたおかげで、ほかの地域の館長さんたちとかなり親しくなった。

 ある時、西葛西図書館の館長さんがわれわれのバンドの噂を聞いて、そこで演奏をしないかと言ってきた。内容は任せるとのこと。

みんなと相談し、図書館でやるのだから、なんとかアカデミックにしようじゃないか。それには、ジャズの歴史を語り、それに演奏を付ければ、アカデミックになると思い、先方に伝えた。

異議なし。

 2部形式で、第1部はジャズの歴史「ジャズの誕生からスイングまで」である。

プロフェッサー後屋敷氏の出番である。

彼は、綿密にジャズの歴史を調べ、それを一般の人に分かりやすく、笑いを入れながら講義をした。

その合間に話の内容に即した曲を演奏した。

そして、第2部は、通常の演奏会形式で、白川氏の小咄を交えた司会でスタンダードジャズ中心に演奏をした。

その後も、埼玉県の鴻巣と吹上、品川区の港南と三田の各図書館で同じような催しを行った。

プロフェッサーは、その都度新しく勉強を重ね、完璧な講義に仕上げていった。

見事な仕事である。

どこの図書館でも、おおむね好評のようだった。





プロミュージシャンのありがたさ

 

 2014年10月、ジャミング・ホット・セブンに神風が吹いた。

プロミュージシャンである、鈴木正晃氏が加入してくれたのである。

 なぜ、入ってくれたのだろう? 理由などどうでもいい。とにかく、入ってくれたのだ。その恩恵は計り知れないものがある。

 デキシーランドジャズは、ご承知のとおり、トランペットがリードして進行している。とにかく素人のバンドは、トランペットが上手ければ、バンド全体が上手く聞こえる、と言われている。バックが少々下手でも、バランスよく聞こえる。

 彼の加入後のライブで、私の友人は、「最近のジャミング、上手くなったんじゃない」と、いってくれるほどである。

 彼は、練習にも、また合宿にも、時間があれば喜んで参加してくれた。

 練習中にも、様々なアドバイスを授けてくれている。

 また、われわれの身の丈に合った選曲も数多くしてくれた。しかも楽譜つきで。

 本当にありがたい。感謝しかない。

 更に、ありがたいことに、われわれの念願であった、“譜面レス”の実行にも後押ししてくれた。

 “譜面レス”とは、バンド再結成からの課題で、譜面を見ずに演奏することで、どのバンドもライブは譜面を見ずに行っている。われわれも学生時代は当然“譜面レス”であった。

 しかし、再結成で集まったのは、平均年齢60歳のおっさんである。頭はカッチカチ、物を覚えるより、忘れるほうが早い年齢である。

 そんなおっさんたちにも、理想はあった。

 いつかは譜面を見ないで演奏できたらいいな。と、言い合っていた。

 でも、だれも言い出さない。言い出しっぺが実行しなければならないから。

 そんな時

 「先輩たち、10年以上も同じ曲をやっていて、いつまで、譜面を見ているんですか」

 と、鈴木プロに言われたのである。

 いい機会である。ボケ防止にもなると思い、懸命に覚えた。

 以後、ライブでは“譜面レス”が実行されている。

  

 

 佐藤さんも田中さんもいないけど

――最終章 メンバー紹介(ランキング順)――

 

 日本人のお名前ランキングというのがあって、その1位は佐藤さんだそうである。

 では、ジャミング・ホット・セブンの現在のメンバーのランキングはどうか? メンバー紹介かたがた順番に紹介してみよう。

 

 ランキング第2位、鈴木正晃(トランペット)。

プロミュージシャン。

第3位、高橋一郎(テナーサックス)。

横浜で貿易会社を経営。

 なんと、わがバンドには、ベストテンに2人も入っているのだ。素晴らしい。

 ちなみに、4位は、田中さんだそうだ。

 メンバー紹介つづき、

 第33位、石井久義(クラリネット)。

私としては、ベストテン内とは言わなくても、12、3位くらいにいると思っていた石井姓だが、随分と下位に位置付けてしまっている。今後、努力してもっと上位を目指そう。

 第64位、柴田耕一(ベース)。

最初からのメンバーの一人。

 第260位、神田篤身(ドラムス)。

去年、喜寿を迎えたバンド最長老。テレビのチコちゃんじゃないけれど、ボーッと、ではなく「ずーっと生きてんじゃねーよ」って、言われそうだが、まだまだ頑張るそうである。ながーい目で見てあげてください。

 第353位、長島雅(ベース)。

ライブのたびに荷物を運ばせられる、業界でいう「ボーヤ」。ご苦労様です。

 第508位、白川正躬(ギター)。

演奏より、歌に情熱を燃やす。

 第657位、塚原眞(クラリネット)。

この人も最長老の一人。まだまだの頑張り屋さん。

 第2698位、竹花孝雄(ドラムス)。

静岡在住。現在、モダンジャズのバンドにレンタル中。わがバンドの宴会要員。

 第3966位、梁川仁(ピアノ)。

本来はドラムスの人。

 第9643位、八野治之(コルネット)。

横浜市青葉台の音楽ホールの館長。

 第36242位、後屋敷敏治(トロンボーン)。

全国で50人くらいしかいない珍しい苗字。最初からのメンバー。阿佐ヶ谷で不動産会社を経営。AKB48の大ファン。AKBの総選挙には第1回から参加。

 

 第673位、和泉寿時(ピアノ)。

永久バンマス。死して名を残した人。

  

休部中の人

第17位、木村修史(トランペット)

芸能活動多忙のため休部。

第209位、岡憲彦(ギター)

ビッグバンドと掛け持ちだったため、両方はしんどいと休部。

第295位、津田二郎(トランペット)

自己都合で休部。

第1156位、相澤信一郎(ベース)

私と同期で、学生時代のバンマス。天才的ベーシスト。メランコリー・キャッツにレンタル中怪我で休部。

第1718位、能勢博(ギター)

業務多忙のため休部。

 

ランキング外、グレッグ・モリソン(ピアノ)

私が誘ったグレッグ(グレッグ・モリソン)君ですが、米軍軍楽隊を除隊して、中学の英語の教師と週末には会話教室でアルバイトをしており、たまたま私の近くに住んでおりました。軍楽隊でもジャズピアノを担当しておりました。是非ともジャミングでやりたいとの事で、和泉君休部中のピアノを探していたので、参加してもらいました。

2013年11月3日の江の島、そして翌年8月31日の鎌倉「ダフネ」のライブに参加したと記憶しています。なにぶん週末が忙しくなり、やむなく休部になっています。(文・高橋一郎)

(パート3に続く)

 

 


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